恋愛経験のない童貞オタクがはじめて風俗店にいった話(後編)

✳ 閲覧注意 今回もキツいです。

ここで、三人目の女性が来る。見た目は大学に普通にいそうな子という感じで、さっきの二人目の女の子の方が世間的には可愛いと評価されるだろうけど、自分にとって今日一番タイプの子であった。またもや彼女の方から話しかけてくれる。「何歳なんですか?」と聞かれて、謎の虚栄心で「21歳です」と意味のわからない鯖読みを22歳の童貞オタクはしてしまう。
今、彼女は現役の大学生らしく、もう、大学の講義が始まっているらしい。一方、自分も大学生であるが、まだ大学の講義は始まっていない旨を伝えると、「えー、羨ましいです」と言われる。そして、また話題は変わり、「こういうお店はじめてなんですか?キャバクラとかもないの?」「初めてです。」「(普通のキャバクラやガールズバーなどの段階を踏まずに)すごいすっ飛ばして来ちゃったね」こんな風に、緩い会話が淡々と進んでいく。

先程、自らの長年の野望を実現せねばならないと静かに決意をした童貞オタクであったが、未だに緊張していた。このまま、二人目の子のように話すだけで終わってしまっていいのか自らに問いかける。とりあえず、この緊張をどうにかせねば。ここで、こう切り出した。「こういうところ、初めてなので緊張してしまっていて、どうすればいいのかわからなくて。」ここで、やっと素直に自分をさらけ出し、女の子に助けてもらおうと試みる。

すると、彼女が「向かい合ってもいいですか」と提案する。「お願いします」と相変わらず年下の女の子に敬語でお願いする。すると、彼女が向かい合うように太ももの上に乗り、まるで対面座位のように抱き合うような形になる。ここで大分緊張がほぐれたのか、はたまた闘志が高まってきたのか、「キス、してもらっていいですか。」と、ただやはり敬語でお願いすると、彼女は静かに目を瞑って唇を付きだしてきた。

こちらもそれに応じて、唇を重ねる。さっきの女性よりもっと柔らかい。そして、二人で抱き合いながら長くキスをしてして、その次は離して、微笑みあってとくりかえしていった。すると、調子に乗り始めたのか、ディープキスできないかと思い、舌を彼女の口の中に入れようと試みる。しかし、ガードが固く、舌を入れてもらえず、彼女の唇をキスしながら舐めるという異常行動になってしまう。まあ、これはこれで良いと続ける。


ただ、このままだとやっぱり、おっぱいを触れずに今日は終わってしまう。本当にこのままでいいのか。本当に。再度、そう自問する。とにかく、キスを続けながら、まずは背中を擦ってみる。ゆっくりとゆっくりと攻めていこう。ゆっくり。ゆっくり。ゆっくりと摩る。これまでの人生でこんなに人の背中を摩ったことはない。今度はゆっくりと胸の方に手を回していこう。そうやって、摩る手を近づけていく。そして、胸に来る直前で手が止まる。どうしようか。そうだ、間違って触ってしまった体でいこう。そして、遂に彼女の横乳に触れる。柔らかい。謎の神聖さを感じる。なんだか、女神の慈愛に包まれてるような感覚を自らの胸の中で感じる。もっと触りたい。段々と欲望が勝ち、今度は横乳をしっかりと触り、撫でる。急に触って大丈夫か?心配になって瞑っていた目を開いて、確認する。どうやら、大丈夫そうだ。これならいける。そうやって、今度はゆっくりと手を胸の前の方へと回していき、ついにしっかりと揉む、その柔らかさをしっかりと確かめる。やっとここまで来た。遂に服の上からではあるが、未開の地に到達したのだ。そして、手の真ん中くらいの箇所で、胸の上の突起物を確認する。すると、逆手で揉んでいた手を順手に変えて、その突起物をゲームキューブのコントローラーのように弄り始める。その感覚を、とにかくとにかく味わいつくし、キスを続ける。こうしてしばらく続け、終幕を迎えた。

 

彼女がそこから立ち去ると、おっぱいを揉んだ達成感でいっぱいになっていた。おっぱいでいっぱい。やるべきことをやったのではないか。完全に満たされているように思えた。ただ、ここで冷静になって思い出す。まだ、直接おっぱいを見てないし、直接触ってもいない。なんてことだ。すっかり、柔らかさに気をとられてしまっていた。次こそ行くしかない。次こそ行くしかない。最早、そこには躊躇いの余地は一切なかった。

そう思いながら、最後の女の子を待っていると、ボーイの人に「入りたての若い娘いれますね」と事務連絡のように伝えられる。えっ、正直、ベテランの方がいい。これから、攻めたいから若い娘だとやりにくいなあ。若干怯んでる内に彼女はやってきた。

いつも通り、「今日は初めて来て」と打ち明けると、「えー!?お兄さんも初めてなんですか!私も体験入店で初めてなんで一緒ですね!」と明るく返してくれる。さっきおっぱいを揉んだことで、この空間でのプレイに大分自信を持ちつつあった。ただ、これまでの経験からやっぱり意味のない会話を継続するということは苦手であると悟っていた。ええい!喋りはいい!そう思って、「キスしてもらってもいいですか。」とまだまだ敬語で切り出していく。彼女はそれに応じて、再び、先程の対面座位のような体制で抱き合って、目を瞑って唇を突きだしてきた。そして、これまでと同じように、キスをして離れてを繰り返していく内についに決心する。ここでいくしかない。「おっぱいを見せてもらっていいですか」最後まで変わらず敬語であったが、強い信念がそこにはあった。彼女はボタンを外して、服の中身を見せてくれた。目の前には二つの小さな果実がなっていた。とにかく揉む。揉む。揉む。こんな肌触りなのか。ボルテージは最高潮に達していた。キスを続けながら、揉み、そして、また先程と同じ上に乳首をゲームキューブのコントローラーのように弄る。すごい。すごい。本当にすごい。キス、おっぱい、乳首、その空間にある森羅万象を味わい尽くす。手と舌の感覚がものすごく研ぎ澄まされていった。本当にそれを10分間ほとんど続けていた。そして、夢のような時間は終わりを迎える。

彼女に終演を告げられる。まだ夢を見ていたい。頂点に達した自分はそう考えた。欲望に完全に支配されてるなかで、「延長っていくらくらいですか」と口走ってしまう。彼女はボーイの人を呼び、彼はこう告げる。「○○○円になります。」その言葉を聞いて鈍器で頭を思いきり殴られたような感じがした。完全に夢から覚めた僕は「やっぱ、いいです。」と急に改める。ボーイの人が「下にATMもありますが。」と説得するが、完全に醒めてしまっていた。完全に理性が勝ったのだ。僕はそこから去ろうとして立ち去るが、ボーイの人に「何か落としてますよ」と引き留められる。金の入った財布だった。最後まで決まりが悪い。そして、そそくさと立ち去っていった。

店の外に出ると、肌に寒さを強く感じた。繁華街の客引きにたいして警告するアナウンスを聞いて、現実にようやく帰ってきたような感じがした。店に行く前にビールを買ったのと同じコンビニで、違う外国人店員から今度はストロングチューハイを買う。店の前で座り込んで友人を待つ。ボーッと時間が過ぎ去っていく。

帰りの電車でも、まだ、おっぱいとキスの感覚が忘れられなかった。唇と手の感覚が研ぎ澄まされて完璧になっていた。手にフワフワ感と唇にプルプル感がひたすら残っていた。ただ、そんな濃厚な感覚も、味濃いめ麺固め油普通の家系ラーメンによって吹き飛ばされていった。

あっ、おっぱいなめ忘れてたなあ。


退店すること風の如く
嬢と喋らざること林の如く
乳首を攻めること火の如く
緊張で固まって動かざること山の如し。

終わり